健康長寿の守り人

高齢者の暮らしを支える人が知っておきたいこと

高齢者の健康と深く関わる運動器の役割

高齢者の健康を維持する上で、運動器の果たす役割は重要なポイントとなる。運動器とは、骨や関節、筋肉などを含む、体の動きを支える器官の総称である。これらの器官が連携して働くことで、私たちは歩く、立つ、座る、物を持ち上げるといった日常生活における様々な動作を行うことができる。

これらの運動器は、加齢に伴い徐々に機能が衰えていく。そのため、高齢期においては、健康維持のために運動器のケアを意識することが大切になるのだ。

まず、骨は体の支柱として体を支える役割を担っているだけでなく、カルシウムなどのミネラルを蓄える働きもしている。年齢を重ねるにつれて骨の密度が低下し、骨粗鬆症という状態になるリスクが高まる。骨の健康を維持するためには、カルシウムを十分に含む食品を摂取すること、そして、適度な運動を続けることが重要だ。

次に、関節は骨と骨をつなぎ合わせ、滑らかな動きを可能にする重要な部位である。関節の表面には軟骨があり、クッションの役割を果たしている。しかし、加齢によってこの軟骨がすり減ってしまうと、関節痛や動きづらさなどの症状が現れることがある。関節の健康を守るためには、無理のない範囲での運動や、適切な体重管理が重要になる。

そして、筋肉は体を動かすための原動力であり、姿勢を保つためにも重要な役割を担っている。加齢によって筋肉量は減少していき、筋力が低下するサルコペニアという状態になりやすくなる。サルコペニアになると、転倒しやすくなったり、日常生活動作に支障をきたしたりする可能性がある。筋肉の衰えを防ぐためには、筋力トレーニングを行うことが有効だ。

高齢者のフットケアの重要性と爪切りの注意点

フットケアは文字通り、足に対するケアである。生涯自分の足で自立し続けるためには、日頃のフットケアがとても重要になってくる。特に要介護を必要としている高齢者は、健やかな暮らしを営むための必須条件と言っても過言ではない。

高齢者に向けたフットケアの目的は、加齢によって低下した筋力を回復させることだ。足の筋力を強くするには適度な運動をするのが最適だが、高齢者は体力も低下しているため、運動を続けるのは容易ではない。要介護者であれば自力で歩くことも困難というケースが少なくないため、周囲の人によるフットケアのサポートが必要となる。

一日の多くをベッドで寝て過ごす要介護者に対しては、適度な刺激をもたらすマッサージをすると良い。筋肉のこわばりを緩和させるだけでなく、血行の改善も期待できる。

また、高齢者にありがちなトラブルとして足の爪の変形がある。爪の変形はサイズが合わない靴を履き続けた、深爪になるまで爪を切ったなど様々だが、高齢者の場合は変形した状態が長く続いていることが多いため、改善は容易ではない。もし、状態が悪化した場合、爪が指に深く食い込み、強い痛みを感じて歩けなくなってしまう。爪で傷ついた部分から感染症を患う可能性もあるため。爪の健康にも気を付けることが大事だ。

高齢者の爪を切る際は、変形を促進させる深爪は避け、尖った部分をやすりで削る程度に留めておこう。そして、爪の間に挟まった垢などの汚れがあれば、ブラシを使って除去しておこう。

ただ、もし介護士が爪切りのケアをする時は、当事者の爪に異常があったり、皮膚に炎症があったりした際は、対応してはいけない。それは医療行為と見なされるからだ。爪に何らかの症状があるなら、医師・看護師に相談しなければならない。そんな高齢者のフットケアの情報をまとめた良いサイトがあったため、併せて紹介しておく>>>http://elderly-footcare.com